乳幼児、小児、若年における成長障害には様々な原因があります。約3%の子どもで、成長の不足、成長率の極端な低下、急速な成長などが見られることがあります。これらは治療を要しない場合も多くありますが、成長障害は慢性疾患の最初の徴候であることもあります。これらは早期に発見され必要な治療が開始されることで、その後の成長の改善につながることがあります。
成長障害は、遺伝的または環境的な原因、あるいはクローン病やセリアック病などの慢性疾患や、社会心理学的または栄養学的に関連した原因により起こることがあります。また、ホルモン障害が原因となることもあります。したがって成長障害の原因を知ることが重要です。
下垂体の成長ホルモン(GH)と甲状腺ホルモンは、成長の調節に極めて重要です。ホルモン性低身長の場合、成長に必要なホルモンの1つまたはいくつかが分泌されないか、不足しています。このホルモン欠乏は、先天性のものと後天的に生じるものがあります。成長ホルモン分泌不全症は早期に治療することにより効果が大きいと言われています。
成長ホルモンが過剰につくられると、極端な成長を招きます。インスリン様成長因子I(IGF-I)の過剰分泌によって、小児では外見の変化を引き起こし、過度に高い身長(いわゆる巨人症)として現れます。成人では、体の特定の部分が成長する先端巨大症になることがあります。血中のIGF-I濃度を測定することで、この成長障害の原因について知ることができます。乳幼児では、インスリン様成長因子結合蛋白-3(IGFBP-3)の測定が望ましいと言われます。
(注意)日本国内では関連製品は研究用試薬として販売されています。
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